自粛の不平等感
コロナウィルスの感染拡大を防止するために、外出の自粛が続いていますが、直接的に影響を受けている飲食業や小売店など、打撃が計り知れないです。一昨日の日曜日に食材を買いに池袋の西武百貨店に行きましたが、大雪の影響もありますが、本当に人が少なく、驚きを通り越して、悲しくなりました。同じ時間帯に同じ場所によく行きますので、普段の状況とあまりに違い過ぎる。食品売り場はまだ良い方です。紳士服売り場などは、どう見ても接客する方が多く、なんかとても悔しくなり、その場でシャツを1枚購入しました。
売上半減とか、7割減とか、そのような数字をメディアで見ても驚かなくなりましたが、これが自分の会社に起きることを想像すると、冷や汗どころではない。なんか、まだまだ対岸の火事という気持ちでいたのですが、現実が一気に押し寄せて来た気分です。
というのも、感染者拡大の状況は地域によって異なります。今はまさに自分がいる首都圏で感染が増えていますので、いつ、もっと踏み込んだ外出の自粛要請があるか分かりません。もし、仮に外出禁止になった場合でも、当社のお客さんが外出禁止の地域で無い場合は、普段通りに仕事が行われています。当社からの納品が出来なくなる場合、なぜ?ではいつ?という連絡が客先からくるはずです。そうなった場合、的確に答えられないだろうし、仕事も離れていってしまう可能性もあるのです。
恥ずかしながら、今まさに行われている自粛で被害を被っている業態が感じる不平等感を、現実として考えるようになりました。自分だっていつそうなるか分からないと。
では、一斉に全部の地域で自粛をするべきだ!という考えも頭をよぎりましたが、政府や自治体は経済全体のマイナス影響を考慮して出来るだけマイナスにならないように、影響が少ない部分は経済活動を継続させるべきと考えるはずです。マクロの視点で見れば間違っていない。そこに自分が含まれるかどうか。やっぱり、自分視点になってしまうのです。それは、自分や家族の生活のこともありますが、うちで働いている社員の生活のこともあるから余計にそう思う。でも、すでに売上が急落している会社の社長は、そのどん底の状況の真っ只中にいる訳で。理屈や道徳ではどうにもならない不平等という現実が、まさに今起きているんだなと思っています。なんか悔しい限りです。
では、その状況下で自分が何をするべきか?を考えると、とにかく普段通りでいけるうちは、頂いたお仕事を普段通りに進めていくしかない。お客様に迷惑をかけないように、普段通りの経済活動をする。そして、仮に自分が不平等な自粛範囲に入ってしまった場合、嫉妬せずにそれを受け入れるしかないでしょう。落ち着くまで待つしかないのです。ガマンするしか方法はないのです。
何度も言いますが、国や自治体の発表をまずは信じて、その要請には応えていくべきでしょう。どう考えてもこんな有事の際、みんな平等に幸せになる、もしくはみんな不幸になる政策なんて存在はしないのです。やはり誰かに負担は行ってしまうのです。それは、本当に国の将来を全体的な視点で考え抜いて導いた結論だと信じるしかないのです。