いきなり機械を壊す。
やっちまいました。いきなり機械を壊す・・。新設備になれようと彫刻機を練習していたところ、機械の一部を削ってしまいました。そして新品の彫刻刃が割れた。。。
原因は私の機械の誤操作。X軸とY軸の原点が、実際の彫刻機の盤面とデータ上であっているべきところ、数ミリ、マイナス方向にずれてしまって、盤面の端っこを削ってしまったということでした。
性能に関わる部分では無かったので大事にはなりませんでしたが、、結構凹んでいます。初めてのことでうまくいかないのは分かっていますが、思っていたより慣れるまで時間がかかりそうです。加工の条件というか、この刃物をセットして、パソコンで彫刻指示を出せばすぐに削っておしまい、という訳にはいきません。
刃物の先端は25度に尖っている三角形の形をしています。その先っぽが0.1mm、0.2mmと平らになっています。刃先が三角形なので、彫る深さによって文字の太さが変わります。先端が0.2mmのストレートでも、0.1mm削ると線の幅は0.3mm、0.2mm削ると線の幅は0.4mm、、という具合です。見た目0.1mmの違いでも人の目はすごいもんで、文字の印象が全然異なります。
一本の刃物で文字を削るので、文字を構成する線の太さは一定となります。現在はパソコンで文字データを作成することが多いのですが、彫刻文字というのはその概念とは異なるものです。よく銘板の図面には文字の太さは0.3mmのこと、など記載があり、それは書体によって異なるし、文字によっても異なるでしょ!って思っていましたが、もともとは彫刻で作成する銘板が多かったので、図面はその名残なんですね。
あと、素材はアクリルを使うことが多いのですが、アクリルにも色々種類があり、今回初めてその違いを実感できました。アクリルの種類、大きく分けて押し出し材とキャスト材があります。アクリルを板状にする製造方法の違いなのですが、押出は柔らかく、キャストは固い。柔らかい材質の方が簡単に彫れると思いきや、柔らかいとバリが出てしまい色入れがしにくく、だから彫刻はキャストなんだ!と初めて分かりました。キャスト材=固い方が文字がスッキリ出て、仕上がりもきれいになります。
彫刻用のデータ作成も、他の銘板とは異なるソフトを使います。その理由は、刃物1本で文字を表現するためです。文字を一本書で書くため、イラストレータなどで簡単に文字を作成することは出来ません。これも慣れるまで時間かかる・・。イラレとうか、CADの世界ですね。刃物を使った彫刻機ではなく、レーザー彫刻であればイラストレータでデータを作成することが出来、時間は短縮できます。お客様との交渉次第ですが、レーザーを使った彫刻を早めに採用できるよう交渉していこうと思っています。
今日は土曜日です。娘に了解をもらい(笑)、少し仕事させてもらいます。今、出来る事=彫刻機に早くなれる事。土曜日の今日もお勉強。