アメリカ大統領選挙 民主主義は幸せなのか?
今日はアメリカの大統領選挙の日でした。開票が進んでいますが、トランプさん優勢ですね。
コロナ対策ももちろんですが、経済政策も大きな論点です。どっちも大事なのですが、コロナ対策を強化すれば経済は縮小したまま、経済優先でいけばコロナ拡大は止められず。トランプは明確に経済優先を叫んでいますが、アメリカ国民はどっちを取るのか。また、論点は他にも多く、特にトランプの人種差別的な論調。これは人種間で深刻な分断を生んでおり、その点も票に直結していると思います。
「分断」今回の選挙についてメディアが大きく取り上げているものです。私もアメリカのいたので、アメリカは自由な国、民主主義が最も進んだ国と思っています。その民主主義の行き着く先が今回のような「分断」につながるのか。どうしても中国と比べてしまいますが、中国は共産党の一党支配で、経済は民主化されてきてはいますが、国としては共産主義・社会主義ですので、はたしてどちらの方が国民は幸せなのか、と考えています。
日本も同じことが言えて、戦後から高度経済成長期では、国の仕組みは民主主義ですが、実際の予算の配分などは国主導で進めてきました。みんな一定の割合で裕福になり、最近では貧富の差が問題になっていますが、高度経済成長までは総中流というか、平等に富を分け合っていたのかと思っています。はっきり言って、半分、社会主義的に発展したのだと思っています。
アメリカは民主主義で自由が保証され、経済も市場主義。強いものには有利な仕組みですが、弱いものはなかなか這い上がれません。それが幸せなのか?、と思ってしまいました。今回も、特に今はコロナ不況の真っ只中ですから、貧富の差は以前に比べ広がっていると思います。その人々の属するグループというか属性というか、その間での「分断」が余計にクローズアップされており、分断が暴動に繋がったケースも多々あります。
そんな分断は、仮にトランプが負けても収まるものなのか。トランプが勝てばより増長されるのか。。それは分かりませんけど、分断が民主主義・市場主義の行き着く先なのでしょうかね。
人種差別がクローズアップされていますけど、アメリカの強さは多様性であると思っています。出身国、肌の色とは関係なく。私も留学生でしたが、私がいた場所はもちろん留学生が多い地域でした。白人ばかりの街にはいなかったので、なんで我々の仕事を取るのか!!っていう声はあまり聞こえなかったです。それより、多様性のメリットを享受している人が周りには多かった。
でも、本音はやっぱり、あまり外から入って来ないで!!っていう人が多いというものなのかな。私は大学院で、貿易や金融市場の自由化のメリットを刷り込まれたので、それを教えるアメリカの人が今更そんなこと言わないで!っていうのが本心ですね。
今回の選挙で表面化した「分断」。結果はどうあれ、アメリカという国は2つの分かれてしまうんでしょうか。もしかしたら、トランプさんはアメリカ人たちの心の奥底にある気持ちを表面化しただけであって、早かれ遅かれ、このような状態になってしまったのかな。今回の大統領選挙で、民主主義とか何か?市場主義とは何か?を考えさせられています。