今日は工場見学 挨拶は大事
今日は、地元の製造業の集まりで、お仲間の工場見学でした。鋳造、鍛造、金属を溶かして固める会社様です。自由に写真を撮ってください!!と言われ、動画まで撮ってしまいました。ブログにアップしようと考えておりましたが、、、考えた末、やめておきます!!どんなところから情報が漏れるか分かりませんので!金属が溶かされ(しかも、900~1000℃以上!)、型に流され、熱処理され続け、最後は水にドボン!超刺激的工場見学でした。
よくテレビで刀の刃の部分を、鉄のトンカチでたたいている映像をみますが、あの意味を初めて知りました。鋳造段階ですと確かに金属は溶けているんですが、完全には混ざり合っていない状況。それを、固いもの(今回は鉄の大きな金型)でドンドン!!ってたたく工程が鍛造で、この時点で金属同士がより融合するのです。輪切りにした写真も見ましたが、鍛造後は本当にくっ付いているのが良く分かりました。
製造工程の現場は過酷そのものです。900℃に熱せられ溶かされた金属の液体の目の前、ものの数十センチで作業する方々、いや、本当に頭が下がります。航空機の車輪の軸受けなどを作っていて、私達の安全のために製品を作ってくれているんです。ありがとうございます。
作業自体はアナログな工程が多いと感じました。鍛造する機会は超大型のプレス機です。ついている金型は2トン!!鍛造するものを動かすのはフォークリフト、ち密な操作でひっくり返して出したり引いたり。で、プレス機についている2トンの金型を上下させるのは、なんと人がアナログのレバーを操作しているんですよ!!ハンドルみたいなものが付いていて、強弱とスピードは作業者の方が調整しているんです。本当にびっくり。あれこそ熟練技。
同時に隣では最新のプレス機もありました。そちらは完全なる数値制御。熟練技と最新設備が隣同士に動いている面白い光景でした。最新設備を導入した理由は、やはり熟練技のアナログ技術を数値に置き換えたいからです。まさに今の中小製造業の課題であり、時代の流れです。「熟練」は属人的でその人しか出来ません。もちろん、その技が付加価値を付けていますが、将来人手不足が確定している私たち製造業の中では、その技術のデジタル化は待ったなしです。「熟練技」は神格化されがちですが、現場の実体を考えればデジタル化して汎用性を持たせる重要性はよく分かります。そうしないと、技術が途絶えてしまいますからね。
で、そんな過酷な現場で一番印象に残っているのは、社員の方々の「挨拶」です。これは、本当に徹底されています。目の前で900℃の金属の液体を扱っている社員さんも手を止めて、こちらをきちんとみて、挨拶するんです!!トラックに荷を積んでいた方も、事務所でデスクワークされている方も全員!!少しこちらが気が引けてしまうくらい、それは徹底されています。
感じたことは、社員みんながお客様を大事にする姿勢。挨拶はその象徴のように思えました。正直な話、仕事がうまくいかなくて塞ぎ込む時だってあると思うんです。でも、きちんと挨拶されるとそんな悪い印象は一切感じなくて済む。それは社員教育という範疇ではなくて、すでにその会社の文化になっていると感じました。だって、そんな過酷な労働環境で、親子や兄弟全員で働いている社員さんもいるのですから、きっと働きやすい環境なんです。労働環境を採用の難しさに繋げるのはただの言い訳だと心の底から思いましたね。
やはり、現場を見る大切さを感じた一日でした。良い日だったな~。工場見学をセットアップして頂いた方々、本当にありがとうございました!!