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不良を防ぐために手を尽くす

銘板という製品の特性上、必ず必要なのことは、記載内容が正しいのかの確認です。検査員は全部検査しております。一文字一文字です。

新規で注文が決まった場合、うちで原稿データを作成します。ソフトはAdobeのillustaratorです。

新規品の流れはこの通りです。①うちでデータ作成⇒②先方で校正確認⇒③校正OK後、本製作。

1つの新規品には、通常4~5種類のデータが存在します。①(あればですが)先方の正式な図面、②テキストデータ(書体そのまま)、③アウトラインデータ(書体をアウトライン化したもの)、④アウトラインデータのPDFデータ(社内閲覧用)、最後に⑤製作用の版や面付データ。すべて同じデータでなければなりません。そして、修正が入るとすべてのデータを修正する必要があります。

誤造が多かった時に対策をしたこと、それはアウトラインデータの「グループ化」です。グループ化とは、すべての文字たロゴデータを一塊にすることで、実際の加工の際、原稿データをコピペする際のコピー漏れが発生したことがあり、今はそのグループ化を徹底しております。一文字欠けちゃうとか、そういう不良です。しかも、欠けるのはほんの一部分で気が付きません。ほんの一文字の欠けでも銘板の機能としては役目を果たせませんのでその不良を防ぐ必要があるのです。このグループ化の徹底で同様の事故は減りました。

では、そもそも検査で見つかるはずだと思われるかも知れませんが、やはり完全100%は無理があるのです。人間の目だから?いやいや、うちの検品作業者の不良気付き能力は高く、年間での不良流出は極めて少ないです。だから私は機械にも劣らないと考えております。「気を付けてみる」ことをこれ以上求めるより、色んなケースを想定して不良を出さないデータにすることに重きを置くべきかと思います。

「色んなケース」とはほんの些細な誤操作も含まれています。マウスを少し触って文字がズレるとか、そういう事も不良の原因になり得ます。この誤操作もグループ化で防ぐことが出来ます。カットするべきところをカットし忘れる、こんなケースもありました。それはカット線に色を付けるで対策しております。シリアル番号を間違える、これは番号の記録を台帳とデータベース、また印刷データに残しており、なおかつ、送った製品のコピーまで残しております。(※ちなみにコピーは膨大なので1年くらいで廃棄します。)とにかく、、、うっかりミスを防ぐためには膨大な労力が必要となるんです。それを惜しまずやっていくしか無いのです。最初は頑張ってやりますが、そのうち習慣化していきますので、そこまで行けば通所の仕事の流れとなります。

10年前はこのようなことはしておりませんでした。今のように注文数量や件数が細かくなかったこともその理由です。そして、間違いに対してもう少し寛容であったからかもしれません。

今はすべてが変わりました。その変化に文句言っても始まりませんから。粛々と対応していくだけです。時代が変わればそれについていくしかありません。生き残るための術です。