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地政学リスクのリアル

ロシアとウクライナの衝突、何だかリアルになってきました。そして、以前からくすぶる台湾問題。地政学リスクのリアルはこれなんだなと最近思います。

学校で勉強したアメリカとソ連の冷戦の世界。それは歴史上の話で自分にはまったく関係ないと思っておりましたが、これも実際起こりうる大きな戦争に発展しないことを切に願います。私がアメリカにいたころに起きた911やその後のアフガニスタンへの侵攻、イラク戦争、またシリアの内線などなど、戦争は常に起きておりますが、今の世界に見る分断の兆候は、一つ上のレベルにあると感じます。

うちのような小さな工場だからこそかも知れませんが、私のコントロールの利かない大きな世界情勢のうねりは、実際の仕事に影響を及ぼします。特に今は原油価格が乱高下しており、今日1/25現在では高値の水準で、ガソリン価格が@170/リットルを超えるのではないかという報道もあり。原油価格の上昇はウクライナ情勢の緊迫にリンクするものですが、供給が不安定な中、オミクロン株の流行下でも経済活動の活況が続けば値下げ要素はあまりなく。そうなると原油価格は高止まりして、材料費、全般の値上がりにつながります。

そもそもコロナ禍での需給バランスの崩れから材料費はどんどん上がっており、これに原油価格の上昇が加わればどうなるのやら。それは対岸の火事ではなく、うちの仕事にもリアルに跳ね返ってくるのです。

経済と政治はリンクしております。世界中の人々がすべて合理的に行動するわけではなく、感情を持った人間ですから、好き嫌い、許せる許せない、人の好みや過去の歴史から、経済的合理性だけを求めて行動するわけではありません。なんで今頃、ウクライナ攻めようとするの?って、全然関係ない日本人の私から見るとそう思います。なんで今頃、世界中の色んなことを混乱させるの分かっていてそうするのか?たぶんそれは、そうせざるを得ない何かがあるはずで、それは経済合理性を超える何かなんでしょうね。私は専門家ではないので詳しくは知りませんが、とにかく平和で戦争の無い世の中であることを祈るのみです。

そのような自分のコントロールの利かない外部環境の変化があっても、経営は続けていかなくてなりません。そのリスクヘッジも社長の仕事です。とは言いつつ、社長になって以来、とにかく色々ありすぎて。ずっと安定って本当に難しいもんだなと。それが本音です。