留学経験は経営に役立ってる?③
今回のブログもアメリカでの3年間のこと。前回の記事では「成功体験」を記事にしましたが、今回は「自立」について。
自立とは自分で目標立て、自分で考え、自ら行動するってことです。
恥ずかしながら、高校を卒業しても実家暮らし、大学~社会人まで実家で暮らしていました。自立心がなかったというか、実家が学校や職場から近かったので、一人暮らしの理由がなかったのです。なので、ワシントンDCでの暮らしが初の一人暮らしでした。
最初に苦労したのが、住む場所です。大学院入学の1か月前に語学学校に入りました。ホームステイです。しかし、1か月しか住めません。1か月間で次の住む場所を探すのですが、誰も手伝ってくれません。アパートを探したのですが、そもそも収入ないし、そこまでお金持ちではないので、貸してくれるところはありません。大学もサポートはしてくれないし、2000年だとネットで探す方法も限られていて、誰かに聞くしかない。なので、語学学校の人や同じ大学院に行く人に聞きまくり、不動産屋に行けば断られ、最終的にはシェアハウスに落ち着きました。
見ず知らずの人と一緒に住むわけですが、そもそも国籍がみんな違う。オーナーはボリビア人、ルームメイトはアメリカ人、香港人、コロンビア人。南米の人多かったから公用語はスペイン語でしたね。いきなり、その日から隣の部屋がボリビア人の家族です。一緒に住んだアメリカ人は軽くアルコール依存症でした(笑)でも、意外と不安はなかったです。この時から見ず知らずの環境に突入することに何の不安も持たなくなりました。何とかなるもんです。
大学院にも日本人はたくさんいましたし、すぐに友達もできました。ただ、基本的に「孤独」です。初めて感じました、この孤独感。自分ですべてやらなくてはいけないわけです。旅行ではないから、生活のセットアップをすべて自分でやらなくてはいけない。家具そろえたり、食事作ったり、洗濯も掃除も。大学院の授業だって基本一人です。学校で友達と一緒にいても部屋に帰れば孤独。この孤独感を忘れたくて、とにかく動きまくったことで自立心が芽生えたのかもです。
ワシントンDCで会った日本人の人たちはとても自立していて、一人でガンガン行く。実家暮らしで何の目標もなく、何の不自由もなく暮らしていた私は、今まで群れで行動していたんだなと実感し、とても劣等感を持ちました。日本人以外の国籍の人はもっと自立していて、本当にこのままじゃダメだと。仕事探しも、自分の興味ある分野のイベント探しも、明確な目標を決めてその目標のためにガンガン自分から行動するわけです。自分はと言えば、流れに任せ、周りの空気を読んで、、結局、何も達成しない。大学院に入れたことで夢見心地でいた自分は、さらにバージョンアップしないとダメだと思い知らされました。でも、25歳でそれが気付けたのは良かったです。
留学していなくてもこんなこと出来る人はたくさんいますよね。地方から東京に出てきているとか。私はその機会がなかったからアメリカで気が付いた。
この自立心が経営に役立っているか?と聞かれればもちろんです。とっても。まず、人のせいにしなくなった。外部環境のせいにもしない。(※あ、たまには人や環境のせいにしますよ、(笑)たまにです。そうしないと精神バランス取れない時ありますからね(笑))
私の場合、少し特殊な環境で、先代=父親ではないんです。大人の事情で小さい頃から父親いないです。しかも母親もすでにいないし、誰も経営のこと教えてくれません。自動的に自立しなくてはならない状況。こんな理由で人には頼れない環境にいるのですが、アメリカでの経験があるので、人に頼れない状況はあまり悲観的ではないし怖くなかった。なんなら少しラッキーくらい。自分で何とでもできる!みたいな。困難な状況でも何とかなりそうって思いましたし、今でも何とかなるって心から信じています。
前回のブログでも書きましたが、会社の経営は誰から頼まれたものではない。2代目・3代目だとしても同じこと。継いだら、自分ですべて決めるのです。自立していないと何かと人や環境のせいにします。あーでもない、こーでもないって考えていれば時間はあっという間に過ぎる。自立していると、その責任はすべて自分だと考えられるから、自発的にすぐ行動に移せる。そこが大きい。だから、先代の親父さんを神のように言う人がいると、少し引いてしまうんですね(笑)(※すいません、これは私の環境からくる意見です。参考になる先輩がすぐ近くにいれば心強いですよね。嫉妬かな?)