株価が戻ってきています。
数か月前に大暴落した株式市場が、徐々に戻ってきています。現在(2020/5/27 12:22)の日経平均は21,266円、3月に16,358円まで値を下げましたので、30%ほど戻っていますね。今年の最高値24,115円まではまだまだですが、ほんの2か月前の大パニックから半分以上は値を戻しています。
これは、かつてない規模で、世界各国が協調してお金を供給しているからで、リーマンショックのように金融機関自体が痛んでいないからだと思います。
ただ、実体経済は需要不足のせいでかつてないほど落ち込んでいますから、金融市場と実体経済が全くリンクしていない状況だと思います。お金の取引は、国境もないし、オンラインで完結してしまうので、コロナの影響は限られているということでしょうか。金融市場の安定は、金融機関の安定につながりますから悪いことではありません。
そう考えると、コロナショックが始まった時に、各国が間髪入れずに金融緩和した効果はあったと言えるでしょう。逆に怖いのは、これだけお金がジャブジャブだと、将来的にインフレにつながる可能性が高いということです。実体経済がいつまでも復活せずに不景気が長期間続くのであれば賃金も上がらないわけで、一部の人以外、手取りは上がらないけど、物価は上昇する、という厳しい状況になりかねません。そして、格差がどんどん広がってしまう。
大恐慌以来の大不景気が到来していると言われており、異次元の金融緩和や財政出動を世界各国で行っています。全体的な統計を見てみれば、おそらく徐々に回復基調に入れると思います。ただし、その恩恵を国民全員が平等に享受出来るかと言えばそうではないでしょう。おそらく富める人はみんなが気付かないうちにどんどん裕福になり、貧しい人はギリギリの状態が続く。資本主義の限界なんでしょうかね。市場 対 国家。国家による統制が今後はより重要になっていくかも知れません。
金融市場では、お金ジャブジャブがもう標準になってしまったので、少しでも引き締めると市場が過度に反応する。もう薬物依存と一緒かも知れません。そうでないと、すぐに実体経済へ影響が出てしまう。お金に操られているのかな。お金の良し悪しではなく、今の世の中はそうなってしまったので、お金とうまく付き合っていくしかありません。
コロナウィルスで価値観が大きく変わったと言われていますが、資本主義の世界は何ら変わりなく。当社だって、仕事が来なければ成り立たないし、早く景気回復して欲しい!と心から願っているわけです。私もその資本主義の中の一人ってことですね。コロナ後も表面的なマイナーチェンジはあるけど、資本主義という世の中の仕組みは変わらない。その資本主義の置いてきぼりにならないように踏ん張るのみです。