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コロナショックを数字で見る

さすが日経新聞です。すごく分かりやすい。データをこのようにぱっと見ると、今の経済状態を客観視できます。

経済チャートで見る 新型コロナショック(出典:日本経済新聞HP):https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-economy/

対ドルでの通貨を見ると、円は強いことが分かる。新興国は現在のような世界的な不景気の波を受けやすい。金融市場を見ると、アメリカのナスダックが異常に高騰。日経平均をはじめ、その他の国の株価もそこそこ戻りつつあり、世界的な金融緩和であふれたお金が金融市場に流れているのが分かります。やはり、実体経済と金融市場はもはやリンクはしておりません。また、金融機関の健全性もそこまで損なわれていないと思われます。なので、リーマンショックのような金融機関の信用不安は今のところ顕著ではないのです。

人の動きを見ると、ロックダウンや緊急事態宣言で一気に減りましたが、その後、回復基調でした。でも、最近の感染者の増加で頭打ちになっているのが分かります。それでもまだ日本は人の動きが多い方で、ニューヨークなど外国の都市では日本より人の動きの戻りがまだまだ弱いです。

当社のような製造業に関連が強い統計は日本の輸出額の推移です。輸出全体の落ち込みは顕著ですが、自動車関連の落ち込みの大きさは驚愕です。若干回復に向かっているように見えますが、巷で良く話を聞く「自動車の仕事は動いていない」ということが良く分かります。また、気になるのは半導体関連の落ち込みです。自動車の落ち込みを半導体で補っていた形ですが、現在は前年同月比でマイナスとなっており、輸出を牽引する分野が無いことが分かります。

日本の消費も総崩れです。お酒の消費は増えています(笑)良く分かります。自宅軟禁でヒマですから、とりあえず飲みますね(笑)外出できませんから、もちろん飲食もですが、洋服も買わなくなっています。自分の消費の傾向とまったく同じです。外出しなくてもネットで何でも買える時代ですが、やはり、外出しないとお金を使いません。だから、外出自粛の影響は計り知れない。とんでもなく大きな影響なのです。

だから、今の商売にどう関連するのか?うちみたいな小さな会社は誤差範囲かも知れませんが(笑)たまには大きな目で経済状態を見る事で、自社の立ち位置を客観視できることもあります。つまり、お前のせいではないのだよ!どうしようもない外部環境もあるという事です。

そして、経済が近い将来回復する見込みも少ないのが分かります。日経新聞の調査では、景気回復に2年以上かかると考えている経営者が過半数を超えているとのこと。一度落ち込んだ経済の低迷は長引くのは間違いない。その状態でどう舵取りをするのか?それは大きな会社も小さな会社も関係ないのです。縮小均衡でじっとガマンをして回復を待つのか?業態を変えるほどの大きな変化をするのか?足元を固めて本業を見つめ直すのか?戦略は色々あります。どの戦略も経営者次第です。