補助金の申請書類は自分で書くべき!
今年も出ました「ものづくり補助金」
中小製造業の強い味方です。令和元年度補正予算です。補助上限1,000万円、補助率1/2(原則)。詳しくはリンクを見てください。
当社も5年ほど前に申請して採択されました。公募期間が約2週間と、かなり短いのです。申請には書類が必要で、簡単に言えば、「この設備を入れれば売り上げや利益がアップします」というストーリーを、具体的な事業内容を言葉や図などで説明するものです。大変です。私はA4で20ページくらいは書いたと記憶しております。書類を書いている間はずっと寝不足でした。
今はどうか分かりませんが、少し前まで、この補助金の書類作成の代行がとても多かったです。コンサルタントに書いてもらい、申請が通れば〇%の成功報酬。経営することが社長の役目で、書類作成はプロに任せる、という考えもありますが、、私は補助金の申請書類は社長(or幹部)が自分で書くべきだと思っています。
補助金は機械設備を買うのが目的ではない。書類作成代行が一つのビジネスになってしまうと、より高価な設備を入れる方が得策になってしまいます。そうすればコンサルタントの報酬も多くなりますから。
補助金の目的は、設備導入が最終ゴールではなく、設備を入れて業績をアップさせることです。その申請を外注するということは私自身は信じられない・・。ビジネスプラン作成を外注していることと同じです。確かに書類作成はとっても大変です。答えはありませんから、自分で事業を想像して、具体的な数値に落とし込むんです。脳みそフル回転です。だって、設備の1/2補助ですよ!(私の時は2/3でした)とても大きな金額です。補助率1/2で上限1,000万円であれば、最大2,000万円の設備が半額で導入できるということです。
ビジネスプランを真剣に考えることで、自分がこの設備を使ってどのようにビジネスを展開するのかを論理立てて考えるのです。この作業で、思考が固まって、実際の行動に落とし込むことが出来る。最新の設備を導入して、やったー!ではない。大事なのはその先です。補助金申請の際に描いたストーリーを実際にやってみて、頭の中の想像と実際の結果を照らし合わせるのです。
本来であれば、1台の機械設備でどのくらいの収益を上げているのかを調べることも経営上、大事な仕事です。でも、実際はざっくりな計算になってしまいます。補助金申請が通ると、その後5年間はレポートの提出が求められておりますので、レポート作成は事業を振り返る貴重な時間となります。
ものづくり補助金はとても良い制度です!!申請にはかなりの労力がかかりますが、欲しい機械があれば絶対に使うべき制度です。このように、小規模な町工場を支援する制度は他にもたくさんあります。私は区の制度融資をよく使います。利子補給です。利子のほとんどを補助してくれます。知っているか知らないか、、知っていても、実際に申請するかしないか、、、。経営に役立つヒントはたくさん転がっているんですよね。