銘板は印刷と抜きを合わせること。
製造業といっても、取扱う製品は様々です。それぞれの製品、なにかしら課題というか、製品独自の技術が必要となります。
うちが取り扱っている銘板は、工程を大きき分けると2つ、一つは印刷(※厳密に言うと印刷ではありませんが、とりあえず)、もう一つは抜き(外形とか穴加工)です。印刷して、抜く、印刷して、抜く、すべてその繰り返しです。ちなみに、抜き加工してからの印刷もありますが、今回はそれは置いておきます。
印刷と抜きが別工程ですので、常に印刷と抜きの位置を合わせなくてはならないのです。そうしないと、せっかくのロゴプレート、会社のロゴが右に寄ったり、左に寄ったりで格好が悪くなります。その位置をどう合わせるか、それを常に行っているのです。
例えばシール銘板であれば、印刷データにトンボという印をつけて、センサーで読み取ってカットしています。金属銘板・プレスで外形を抜く場合はガイド穴という穴をあけて、金型に出っ張っているピンに差し込んでプレスします。そうすると、外形と印字の位置がきちんと合うのです。
この印字と抜きを合わせることが銘板作成として独特な作業だと思います。印刷をする、穴をあける、外形を抜く、それぞれの作業は単純なのですが、それぞれの作業の位置を寸分狂わずに合わせることが要求されるんです。だから、単純に自動化が進まないんだと思います。仮に、1mmくらいズレてもOKならザックリでやっちゃいますが、要求する精度は0.2mmだったりしますから、何となく合わせることは出来ません。
少品種大量生産であれば、すでに方法は存在します。多品種少量だと、その位置合わせを何度も何度も繰り返す。そうなると、目で合わせちゃった方が楽なんです。重たい金型を入れ替えるのであれば、ケトバシというフットプレスでピンだけ替えれば良い、それが人手で対応する大きな理由です。そこです、そこ。仕事が爆発的に増えると、作業者の負担が増えるのです。
そこを何とかしたいんですよ。この件を相談すると、単純に切ったり抜いたり、穴をあけたり、それであれば、プレス機やシャーリングを入れれば解決できると思われるんですが、そうではないんですね。ある人が言っていましたが、その位置合わせの調整をキャリブレーションと言うそうで、自動化ではそこがネックだそうです。私の悩みを理解してくれて嬉しかったです。
このように考えるモチベーションですが、それは単純に儲かるから!では無いです。それは労働人口の減少でやる人が集まらないことと、あとは作業者の負担軽減です。何とかしないといけないのです!