適材適所 天職より向き不向き
自分の今の仕事が、自分に合っているものか?と、もう少し若い時はよく考えていました。20代など社会人経験があまりない時は誰しも考えることです。
私が社会に出たのは1998年で、ちょうど終身雇用の常識から転職OKの時代の流れの真ん中でしたので、仕事や会社に対する考えが大きく変わった時でした。今の歳になって、今のポジションに長いこといますので迷うことは今はありませんが、社員達や取引先の知り合いなど見ていると、仕事の向き不向きを考えることがあります。
今の仕事が天職だから仕事をしている、いう考えと、目の前の仕事を天職と思いなさい!!という考え、真逆の考えかと思います。どっちも正解なのですが、合わない仕事を無理に頑張って天職にするってことより、やはり、天職まで行かなくてもその人に合っている仕事だからその仕事をしている、ってことが多いのかと思います。ざっくり言うと、落ち着くところに落ち着いているってことです。
その人の仕事のパフォーマンスの考え方は様々です。まずは向き不向き。あと、能力あるけど使わない人(もう少し頑張れるでしょ!!)。もう少し頑張って欲しい人を頑張ってもらうのは、その人に能力がある前提なので、モチベーションを上げる方策、お給料などの待遇面や仕事のやりがいを刷り込むなど割と解決策ははっきりしています。100%能力が発揮できるかは置いておいても、仕事がその人に合っているものであれば自然と能力が発揮されて、そこそこの成果に繋がります。仮にパフォーマンスが悪い理由はさぼっていることであれば、さぼるな!!という事もできる。モチベーションを置いておけば、仕事を続けていればある程度勝手に伸びてくれるんです。
逆に仕事がその人に合っていないと、頑張っても頑張っても基準のパフォーマンスに繋がらない、もしくは、パフォーマンスにムラがでる。分かる人に分かると思いますが、できる日と出来ない日があるんですよ!!おそらくそれは、「作業」を「暗記」しているからで、少し変化球が来ると対応できないのです。仕事がその人に合うものだと、頭と体で仕事の意味を理解しているから、能力の差はありますが、大体予想通りの成果となる。逆に仕事が合わない人は出来る日と出来ない日の成果が天と地くらい違うし、想像の付かない失敗をするんです。そうなると責任ある仕事は任すことが出来ず、考える仕事よりかは作業をやってもらうしかなくなるんです。
「作業」してくれる人は不要かというと全くそうではなく、絶対に必要です。でも、仕事の幅が広がらず、長いスパンで考えると、総合的なパフォーマンスに雲泥の差が出てくるんです。なので、もっと幅を持たせようとこちらは色々提案しても、作業は作業なので、新たな仕事をやってもらうと、結局同じことを繰り返す。最終的には、色々な仕事の「作業」をひたすらやってもらうしかない。
「作業」は絶対に必要なのですが、作業が増えると自分で段取りを組まないといけません。それが出来なかったりする(笑)段取りは日々変わるから作業ではありませんので。そうなると独り立ちは出来ないんですよね・・。
幸いにも、今のうち会社の人たちは自分で考えて行動できる人が集まっています。それは幸せなことですね。