グレーゾーンでリスクを取るということ
コロナに対する対応、緊急事態宣言が良いかどうか、という議論がとても多いのですが、感染拡大を止めると経済を回す、この両極端の間での決断はとても難しいこと。政府や自治体、緊急事態宣言が遅すぎたと批判を浴びており、緊急事態宣言が発令されれば保証が少ないという批判。コロナなんて初めての感染症なので、政策の決断は非常に難しいところだと思います。
つまり、まだコロナウィルスがどうなものか分からないことが多く、つまり、グレーゾーンだらけなのです。でも、一般の人たち、これは世界中ですが、白黒はっきりさせてくれ!と言わんばかりで、0か100の回答を待っているような気がするんです。それは酷な要求かと思います。
感染者をすべて洗い出すのは、毎日毎日、PCR検査をすべての国民が受けなくてはならない。それは無理です。自分が感染している可能性だってあるわけ。でも、仕事を止める訳に行かないから会社で仕事をしています。ずっと会社にいる訳ではなく、必要であれば外出しますし、「不要不急」なんて曖昧な言葉ですが、緊急事態宣言が出ているからってずっと会社に籠るわけにもいかないのです。そんなグレーゾーンで、外に出るべきか出ないべきか、自分なりの必要性を常に考えているのです。
飲食店の時間規制だって同じことが言えます。あくまでも「要請」でいまのところ罰則もありません。飲みたい人がいればお店あけるところだってあります。それは、そのオーナーがグレーゾーンでリスクとリターンを考えていて決めていることです。
考えてみれば、うちのような工場だって感染リスクはあります。出入りする業者の方もいれば、そもそも社員は公共の交通機関を使って通勤しているわけですから。それでも、お仕事ある以上は、リスク取って工場で生産活動を継続する必要がある。政府からの支援もありますが、自力でできる範囲はあくまでも通常営業を目指して行きたいのです。工場である以上、在宅勤務は出来ませんから。
テレビの報道では、相変わらず人の流れが、以前の緊急事態宣言に比べ減っていない、これでは感染者が減るわけではない。いやいや、前回は緊急事態宣言であれだけの損失が出たから、今回は経済との両立を考えての落としどころを見て決めているのではないでしょか。結局、ランチもリスクあり、テレワークも7割目指すなど、どちらかというと報道など外部の圧力でどんどん厳しくなっているように思えてなりません。知りませんよ、どれだけ損失増えるか。うちは被害が少ない業界だから大丈夫!なんてことはない。自分の会社が倒れて、明日からお給料でない可能性だってみんなあるのです。それをすべて国の支援でカバーするなんて到底無理です。それに対して批判しても、日本は先進国の中ではGDP比で一番財政出動しているのですから。
コロナが始まってそろそろ1年です。まだまだグレーゾーンだらけですけど、1年前より分かってきている情報はある。その情報を国民みんなが自分なりに解釈して行動している結果が今の状態かと思います。とにかく在宅だ!家に籠れ!だけでは前回と同じです。そうではなく、グレーゾーンはあくまで自分の判断で行動すべきことかと思います。最近はさらに報道への不信感が増すばかりです。。