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結局、使ってくれるか、くれないか。

先日設備投資の話をしましたが、私は設備投資の目的は2つあると思っています。一つは何か新しいことを始めるための投資もう一つは今の現状の工程を変えるための投資。後者の一番の目的は効率化、負担軽減です。

新規に何かやろう!は社長が決めることですけど、これは操作を覚えてもらって、今まで社内で出来なかったものを作り出すこと。外注の内製化もこちらに含まれますが、効果はすぐに出ません。機械の習熟に時間がかかるからです。

もう一つの設備投資、既存の工程を改善すること。今、手間がかかったり、肉体的に負担がかかる作業を効率化することです。この投資による設備導入では、今担当している社員たちに使ってもらわないといけません。もしくは自分や他の社員でやるかです。当然、今担当している社員たちに使ってもらって効率化出来れば一番良いのですが、その作業を実際にしていない社長が現場を知らずに導入してもたぶん誰も使いません。これ、よくあることだと思うんです。机上の空論。何か別の大きな目的があれば話は別ですが、これいれたら作業が楽になるだろう、って勝手な思い込みで進めてもうまくは行きません。

この判断は結構難しく、他の人に意見を伺っても、同じ仕事をしているわけではないから、その人の判断が自社にとって正しいか正しくないかは分からないのです。会社ごとにやり方違うし、課題も違いますから。また、その設備を導入することでの副産物も未知数です。これ入れたら、これ出来る、みたいな考えも当然あります。あとは想像力です。

その何かを生む利益、効率化で生まれる利益、その合計が、投資の金額を上回るかどうかの判断。これって数字ではなく、直観ですけど(笑)まぁ、想像力ですね。

ただ、やっぱり実際作業をしている社員たちの意見が最優先。今がうまく回っているんであれば、無理して何も変えないのも一つの手かと思います。その設備を入れる本当の目的って何?に立ち返って考えることが必要ですね。最新の設備を見れば、あれこれできるっていうポジティブな想像力が勝ってしまいますので。そんな時は冷静に判断しないとね。