図面の表記 どこまで伝えるべきか
最近の悩み事、図面の表記で矛盾や間違いを見つけた時にどこまで言うか?という問題です。
明らかな寸法違いや大きな誤字など、分かりやすい場合は言いやすいのですが、あまり重要な部分では無かったり、そこはお互い納得済みでしょう、という細かい部分も、人によっては「図面と違う」という場合もあるので、仕事を受ける私たちは戦々恐々としているのです。正直どこまで言って良いのか本当に分かりません。
なぜ今さら?と言われることが一番恐怖です。それはお互い納得済だと私は理解していても、相手の担当者の世代交代などで、電話一本で仕様変更できる時代はすでに終わっております。で、仮にこちらの意見が正しくとも、そのような細かい部分をわざわざ訂正してもらうのも気が引けるんです。この理由が何も言わない方が良いと思う最大の理由です。面倒かけたく無いんです。
なので、修正してもらうの悪いな~、と思いつつ、将来、突然図面と違いますがどうして?って言われるリスク、天秤にかけた場合、今は枝葉末節でも気になることあれば言う、と決めました。結局、今は、すべて情報開示しないといけません。工程もそうですし、どの機械を使って、どの材料を使って、もっと言うと、どの外注使っても開示しております。だから、どのタイミングで図面と製品の食い違いを指摘されるか本当に分かりませんし、怖いんです。いや、本当に怖いです。
新規に始まる仕事であれば図面を隅々までチェックしますが、過去からの継続品とか、一番見落としがちなのは、過去からの継続品の設計変更品です。言うべきか、言わないでおくか、常に悩みまくります。
以前からブログ記事にしておりますが、「グレーゾーン」がどんどんなくなっており、白・黒はっきり分かれる事が多い。下請けの立場だと、何か言われるリスクを感じます。
それが良いのか悪いのか?は置いておいて、今はそういう時代だと思うしかない。細かい部分まで目を配るべきお客様にはそのような対応をして、反面、「何でもお任せ」というお客様もたくさんおりますので。お客様の考えに沿った対応が求められます。
品質に関する要求が全体的に高まっていますが、その理由は相次ぐ大手さんの品質偽装であったり、コロナ禍での売上減の影響だったり、環境規制が厳しくなったり、と色々要因は考えられます。あとは画像検査技術の向上ね(笑)画像で数値出されたらもう何も言えないもん(笑)
時代が変わったのです。だから品質管理について考える際は昔と同じ、がすでに通用しませんから。そのつもりで製造業やっていかないとね。