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外観の基準が厳しくなっています。

納品の際、必ず検品をしますが、検品の項目としてまずは寸法があります。図面には寸法が記載されており、公差内(±0.2など)に寸法を収めることを要求されます。また、寸法以外の項目ですと、銘板では記載内容に相違が無いかの確認があります。それ以外、これは銘板業だけではありませんが、外観と呼ばれるものがあります。

外観とはざっくり言うと、見栄えは綺麗ですか?ということです。綺麗かどうか、これは主観ですが、外観の検査項目に、キズ、汚れ、ブツがありませんか?と細かい部分まで検査する必要があるのです。この外観検査、最近、特にここ1年くらいでしょうか、とても厳しくなりました。これは特定のお客さんだけではありません、お客さん全般の傾向です。

これが非常に難しいのです。うちではきれいです、外観OKですと結論付けても、お客さんのところでダメです、と言われば返品となります。どこがダメですか?ここです。え、これもダメなんですか?の繰り返しです。

銘板ですと、表面にクリア塗装とよばれる透明の塗装があります。表面保護のためです。うちで扱っている塗装はガン吹きですので、吹いている間にゴミが入ることが良くあります。目立つゴミが多ければ吹き直しますが、ゴメ0はクリーンルームでないと不可能です。だから、多少のゴミは許容してもらいたいと、クレームがあった際はお願いすることが多いです。

でも、そのようなゴミとかブツは気になる気になっちゃうのです。見つけるとそこばかり気にするのでどうしても見えてしまいます。

このような外観検査の取り扱い、また、落としどころが非常に難しい。0.1mmのゴミもダメという人もいれば、0.5mmくらいの大きなブツも品質に問題無いからOKという方もおります。その判断はその人次第なのです。

うちとして言えることは、100%ゴミ無しは無理です。だからここまで許容してください、ということとなります。それでもダメとなれば、不良率を見込んで多めに作るしかありません。現実問題としては後者の方で対応しております。

その分のコストが値段に入っているかどうか?多少は入っていますが、検査基準が厳しくなるにつれ歩留まりよりも、クレームなく納品できる方が優先となるのです。これは理屈とかコスト計算とか度外視した、怒られたくないという感情からです。無事納品出来れば倍くらい作って検査して納品なんてよくある話です。これが現実です。

ではそうやれば不良が減るのか?そこも突き詰めますが、あまりにも細かい点だと、あとは設備を変えるしかない、という結論になります。現実的に仕事をまわすにはこうするしか無いのです。

同じことで悩んでいる会社多いんではないですかね。私はそう思います。