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値上げラッシュが止まりません。

値上げの記事は何度かあげていますが、相変わらず値上げラッシュは止まりません。今日はステンレスです。

1年くらい前から銅の価格が上がっており、それに引っ張られる形で真鍮の価格が上がっています。アルミもボチボチ上がっておりますが、ステンレスはまだそこまで値上がり幅を気にしておりませんでしたが、ここ数か月は少しづつですが毎月上がり続けております。

銘板における材料費の比率はそこまで高くはありません。ただ、、ここまで、いろんな材料の価格が上がると、少しずつ負担が蓄積してきます。一度決めた価格を上げるのはなかなか難しいのです。

金属だけではなく、シールの材料、カッティングシート、PETやポリカなどの樹脂、素材全部値上がりです。そして、両面テープや保護シートなどの副資材も値段上がるでしょう。昨日はシール版と型が値上がりしますと連絡ありました。

これで物価上昇すれば、それは悪い物価上昇です。私はオイルショックなどは経験しておりませんが、この状況で世界的な不況に陥れば、教科書で習った「スタグフレーション」ってやつですね。景気は悪いけど物価は上がる。最悪です。

会社を継いでから、リーマンショック=世界的な大不況、震災=自然災害など、景気が停滞するイヤな経験はたくさんしましたが、不景気中は材料費が上がることなんてあり得ず、なんならみんな暇だから注文すればすぐに入荷していました。でも、今は違う。値段は上がるし、欠品はよく起こるし(しかも次回未定とかいう恐怖)、今後の景気不安もあります。なんつーか、経験したことない漠然とした不安。注文来ても作れるのかっていう不安です。

実は材料の入荷が難しくなるのではないかという話はコロナ前からありました。製造業の先細りで、材料メーカーが銘板用の材料を作ってくれるのか?という問題。それは怖い話だね・・・なんて仲間と話しておりましたが、コロナでそれを飛び越えて、もとになる材料が世界中で取り合いです。世界中に張り巡らされたサプライチェーンがコロナでうまく機能せず、供給が不安定です。その中で、世界中でコロナ後を見据えて、コロナ禍での需要の「ガマン」が通常の需要に上乗せで増えている。需要と供給のバランスで、価格が上がるのは当然です。

既存の製品の価格を上げるのは難しいから、これからの新規見積もりは値上がり分を見込んで価格出しておいた良いですね。値上げをお願いするには良い機会かもしれませんが、一度決めた価格を上げるのはなかなかハードルが高いですから。

ただし、この需要と供給のバランスの悪さは、元になる資源が枯渇しているわけではなく、あくまでもコロナ禍での人的要因かと思います。なので、感染が落ち着いて、世界中の工場が通常操業に戻れば元に戻るでは・・・と淡い期待を寄せてはおります。はやくフツーに戻らないかなと、心から願うばかりです!!