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昔の同期のおかげで、ちょっと勇気でたわ。

先日の出張で、以前勤めていた会社の同期と久しぶりに再会しました。彼も今は自営業の社長で、会社の売上規模はうちの10倍くらいあります。作っている製品はうちと全然違うし、ロット数の感覚もうちと全然違う畑違いの業種です。でも、同じ立場として、今後どうする?っていう悩みは同じで、とっても参考になるというか、勇気出ました。

今の会社の規模っていうのは、取り扱っている製品の単価とか数量とか、昔から会社がどう成長してきたかで全然変わってきます。だから、私達経営者は、今の規模が問題ではなく、今後の会社をどうするか?ってことを常に考えているのです。で、拡大するためには古い設備を更新するとか、新たな場所が必要とか、とにかくお金をかけないといけないのです。その悩みのタイミングが一緒でした。

不動産が絡むと、その金額は今までの設備投資と比べ物にならないくらいかかります。で、実際の金額をぶっちゃけ話し合ったところ、彼の投資は私の〇十倍くらいで、聞いて笑ってしまいました。そして、ちょっと勇気でました。いけるんじゃないかとw

彼も私も、継ぐ前の会社の状況はあまりよくなかったのです。だから、私の場合はお金を借りることに抵抗があって、無借金ではないけど、自己資金の範囲でという考えがありました。でも、彼が繰り返し言っていたことは、借りるお金の金額はどうでもよくて、会社を今後どうしていきたいかを考えるべきだと。いや、本当にそうだよね。今後のビジョンが明確で、これやりたい!!ってことがあれば、そのお金の出所は自分でも他人でもどっちでも良いのでは無いかと。お金借りたって、結局、次の人に譲る前に返済してしまえば良いこと。で、その時に、自分なりに計算すると、今の収益が継続出来て、長期で考えれば毎月の返済は十分可能なんじゃないかと思いました。実は同業の私の師匠も同じこと言っていました。大変だったけど、結局、全部お金返したし、今も業績は順調で、残せるものも残せたって。まだ若いんだから、人生かけても良いんじゃない?って。

私自身、借り入れにすごい抵抗あるのは、間違いなく先代までの財務体質です。年商と同じくらいの借金があり、利息もかなりのものでした。典型的な没落例、高度経済成長期に借入を重ね、事業の拡大が止まって、借入だけが残り、残されたものが苦労する。うちも私が入社した時に工場を売却して全部借金返しましたが、失ったものはとても大きいのです。今私が苦労している、広げたいけど場所が無い!!という問題と直結しているのです。

つまり私自身、お金を借りることに対する抵抗は、過去の状況を知っていることから来るトラウマなんです。それが今回、彼と話した後に気が付きました。だから、私はそのトラウマを払拭しようと財務に関する知識を自然に身に着けた気がします。前のような会社の状況には絶対したくないって。

でも、そのトラウマからくる恐怖でなかなか前に進んでいないことも事実であります。そう、私に決定的に欠けているのは、今後のビジョン。で、あなたは一体どうしたいのか?目の前の仕事をきちんとこなして利益を出すことばかりに注力をしていた気がします。それは全然間違っていないのですが、もっと大きなビジョンを持たないといけないと、今回思ったのです。これは大きな気付きです。

かと言って、自分がやってきたことは否定しませんよ。財務体質も改善できたし、日々やるべきことはやってきました。タイミングというか、ステージというか、今後、やりたい事を実現するのにお金も場所も必要であればやるタイミングに今来ているってことです。今の会社の物理的な広さでは今後もっと広げることはもう不可能。で、あなたはどうするの?って。そういう時期です。そのタイミングで、ちょうど同期に会ったということです。

だからと言って、簡単に何億って借りないですよ(笑)その判断は冷静にします。そうではなく、お前は今後どうしたいのか?ってもっと明確にしていかないと。実はそれは結構固まってきているから、後は具体的な話です。

今回の出張は得たもの大きいです。機械のデモもそうだし、昔の同期と話して大きなこと気付けたし。色々障害あったけど、本当に行ってよかった。