値上げでビックリするのは、それまで我慢したからです。
値上げ、値上げです。材料も順調に値上がりしております。毎月毎月。あー、イヤだ、イヤだ。こんな値上げ続くのは、社長になってから初めてです。
で、申し訳ないのですが、値上げをお願いすることが増えておりますが、中にはとんでもない値上げになる場合もあります。それは、昔、他の業者さんから引き継いだ仕事で、当時の価格で合わせたケースが多いです。
今回の値上げラッシュの前にも、ジリジリと色んなものが値上げされておりました。その中でも、まだうちで吸収しようと我慢してきたわけです。特に最近引き継いだ仕事は、昭和時代からの価格で、同じ値段では到底出来ないものです。
そのため、タイミングも最悪なのですが、正直に価格出すと1.5倍とか、モノによっては3倍くらいになります。でも、うちは工場で直販ですから、決して高いものではありません。
昨日もそんな仕事が舞い込んで来ました。元の加工先はお爺さん一人でやっている工場でした。年金の兼ね合いがあって、とんでもない価格で引き受けていたんです。つまり、儲け過ぎちゃうと年金減るので、年金が減らない程度の価格設定をしていたそうです。希望価格の3倍で打診して、最終的には2.5倍で落ち着きました。が、これも仲間価格ですから、相場より大分安いんです。
だから、今の適性価格を出すと、驚かれることが多々ありますけど、それは今まで色んな人が我慢してきたからの価格だったからです。そのため、うちの再見積が高く感じるかも知れません。依頼があれば出来るだけ協力はしますが、昔と同じはすでに不可能だと思ってもらった方が良いです。もし、同じ価格で受けるところあれば、同じ我慢を続けるところです。申し訳ありませんが、うちではそれは出来ません。
日本でも最低賃金の話題が出ていますけど、欧米ではすでに始まっていて、20~30%アップ当たり前です。
お隣の国、韓国の話題もニュースでみましたが、最低賃金を急激にあげたもんだから、無人店舗が増えたと。それは本末転倒です。だから、一概に最低賃金アップすれば良い、という問題でもありませんが、今回ばかりは、どの業界も価格据え置きは難しいですね。もう、我慢できないレベルかと思います。
そう考えると、価格で無理して仕事取ると大変だと、身をもって分かります。なんでうちに注文してくるのか?それが価格であれば、価格を上げずらいということです。良い勉強ですね。