日本人は海外進出のモチベーションが低い?
海外に出て成功するためには何が必要か?先日、ある経営者の方からそのヒントを聞きました。
なぜサムスンは海外で成功したのか?中国やインドの会社も、海外に出て成功している会社が多い。その反面、日本の企業はどうなのか?って話です。もちろん、日本の会社が全部ダメで、韓国・中国・インドの会社が全部成功しているわけではないのですが、一般的な傾向としての話です。
その秘訣は、ビジネスをやるときに、どれだけその国、その地域に根付いているかどうか?です。サムスンは、本格的な海外展開の前に、社員を200人?(すいません、正確じゃないかも)海外に派遣して、仕事よりも遊んで来いと(笑)それは極端な例ですけど、生活として、その国、その国の地域の一員になれ、ということです。
私も少しの間、アメリカにいましたが、その当時の話ですが、日本人の大部分は駐在員という形で短期しかその国にいません。でも、韓国人や中国人は、すでにコミュニティがそこにあり、ずっと生活している人も多かったです。韓国人のビジネスで印象に残っているのがクリーニング屋さんで、私がいた地域では、韓国人の方がやっているクリーニング屋さんが多かったです。
日本人って、留学終わると、ほとんどの人が日本に帰ります。駐在の方々も期間終わればもちろん帰国するし、やっぱり一時的にしかいない人が大部分な気がします。国際機関の中にも日本の方は多くいますけど、コミュニティができるくらいの規模ではない気がします。
そのように一時的しか海外にいないと、その国、その地域に生活として根付くことが難しい。
では、なんで日本人は日本に帰るのか?自分の経験から言っても、それは、日本に戻ってもやりたい仕事できるし、家族を置いてでも海外に残る理由がないのではないかと思います。世界的に著名な外資の会社も、ほとんど日本に法人ありますし、希望の働き口がある。だから、どうしてもその国に残るというモチベーションが高くないんではないかと思います。
それは自分自身に置き換えても同じことが言えて、うちのお客さんもすべて国内ですが、結局、国内の仕事だけでも、従業員を養うだけの仕事はあるんですよね。日本を離れると10倍、100倍の市場があるのに、すぐそこに結構大きな市場があるから、積極的に海外に出ないんではないかと思います。これが、国内市場が小さくて、国内だけでは十分な仕事がなければ、積極的に海外に目が向くかもしれませんが。
先日から日本の国力が落ちているっていう記事を何度も上げていますが、足元に割と大きな市場があって、そこそこ潤っちゃっていて、外に目を向ける必要がない、っていうこともあるかと思います。それをぬるま湯と呼べるかは何とも言えませんが、完璧ではないけど、社会保障制度も割としっかりしていて、消費税もまだそこまで高くない。なんとなく、居心地が良いですよね、日本って。
だから、今の日本人、今の収入が確保できない、社会保障制度もどんどん崩れる、自分の生活の確保が難しいっていうリアルな状況にならないと、お尻に火が付かないでしょうね。人口減少が確定しているから、そんなリアルな状況も目前とも考えられますから、そろそろ本気で外に目を向けないと、、、30年後の未来は暗いものになっちゃう可能性あります。「今のところ」は、それでも日本が良い、っていう状況ではないでしょうか?