同級生の飲み屋さん
先週末はどこも忘年会が多かったと思います。私も同業者の忘年会があったのですが、最近少し疲れ気味で、まったり飲みたかったので、帰りに友人がやっている飲み屋さんに一人寄りました。
彼は大学の同級生で、20年以上の付き合いになります。頻繁には会っていないけど、もう20年か、早いもんですね。5年前に脱サラをして、小さいビアバーを代々木でオープンさせました。行くたびに思うのは、いつも繁盛している!しかも、常連さんがいつもたくさん!飲食業で5年続くのって10%くらいとのこと。本当にすごいよ!
お店を続ける秘訣は何なのかな、と行くたびに思うのですが、やはり常連さんなのかな。みなさん、ふらっとやってくる。頻繁にくるお客さんもいれば、回数は少ないけどコンスタントに来るお客さんもいる。そんな常連さんでカウンターがいっぱいになる。
行くたびに思うのだけど、彼の接客は自然体なのです。もちろん大変なことも多いと思うけど、常連さんとの話を聞いていても、20年以上前、大学で毎日のように会っていたころの雰囲気のまま。彼のお店に、ビール飲みたい人だったり、常連さんに会いに来る目的の人もいるし、仕事帰りに軽く一杯な人もいるし、とにかく、自然体なお店だなと思う。お店の経営を頑張るぞ!って気負っている感じはなく、とにかく自然で心地の良い空気が漂っています。彼の性格が合ってるんだな、きっと。見てて楽しそうだもん。
他にも飲食業をやっている友人は何人かいます。飲食業は製造業とは少し性質が異なり、オーナー次第な部分が大きいと思う。提供する料理の味だったり、お店の雰囲気だったり、そのオーナーが作る料理が好きだったり、そのオーナーに会いたくてお店にお客さんがやってくる。それは代替がきかないところ。一方、製造業は同じものを他の会社で作ろうと思えば作れるから代替えは可能。もちろん品質やサービスでの差別化は出来るけど、飲食業のお客さんが求める差別化の本質が違う。飲食業はお店とオーナーはイコールです。
売上の拡大方法だって飲食業と製造業は違う。飲食業の売上は、お客さんの数×客単価で決まる。結局、そのお店の席数によるところが大きい。なので、売上を大きくしたければ、店舗数をどんどん増やすしかない。一方、製造業は、会社の規模以上の仕事を受けても、新規の設備投資だったり、外注さんに仕事を振れば、より多くの仕事をこなし売上の拡大が出来る。以前、製造業と飲食業、両方やっている知り合いが、「製造業は爆発できますよね?飲食業はそれが出来ない」と言っていました。なるほど。
って、やっぱり、どこに行っても、どうやって経営しているのかな?と気になっちゃう私。半分、病気です(笑)私自信、モノづくりより経営の方に思考が寄っちゃってると改めて思いました。
社長やっていると、やはりいつも話をするのは同業の社長友達や先輩社長であることが多い。それぞれ、本当に似たような悩み事を抱えているから、実務的な課題を解決するには、そのような同業の仲間を持つことは本当に大切なこと。どれだけ助けられたことか、お互いに。ただ、たまには他の世界を見ないと、視野が狭くなってしまう。会社をやっている本質がわからなくなっちゃう。他の世界を見ると、自分の今の状況が客観的に見られるなと思いました。そう、もっとモノづくりを純粋に楽しまないと!
彼のお店、今後、10年、20年って続けて欲しいですね。あの自然体な感じで。また行くよ!